「うわぁーーん」 綾の泣き声と綾のお母さんの泣き声が重なる。 きっと一生忘れない。 血のつながりってすごい。 私の知らない世界。 扉を開けたお母さんは、綾の姿を見ると何も言わずに綾を抱きしめた。 そして、綾も何も言わずにお母さんの胸に飛び込んだ。 同じような色の、 同じような髪。 強がりだけど心配性で。 似た者親子。 抱き合った二人は、泣きながら何度もごめんなさいと言った。