クラスで一番成績が悪かった私が、クラスで20位以内に入った。 綾はいないけど、心の中でいつも綾に話しかけていた。 その声が、どこかにいる綾に届いていると信じて。 「鈴音、カラオケいかね?」 「いーけど」 クラスの男子と時々放課後に出かけたりした。 「鈴音、コンパあるけど行く?」 「あ~、行く行く」 友達の誘いはなるべく断らないようにした。 こんな風に変わった私を、あのふたりはどう思うかな。 綾。 そして、拓登。