困らせるってわかってるのに…


こんなこと言ってしまう自分が


嫌い。




ほらね。


困ってる。




「毎日会ってんのに、メール?」


さすが新垣先生だ。


断り方までかっこいい。




毎日会ってんのに…って。

そんな嬉しいこと言われたら、それ以上言えないよ。




生徒と教師としてだけど


毎日会って


毎日話せる。





新垣先生の一番近くにいたい。



学校の中でだけでいいから


新垣先生の一番になりたい…です。



「新垣先生、そのジャージ好きですね。」


いつも着てる白いジャージは、先生のトレードマークになってる。


「おぉ…そうだな。」


なぜか赤くなって、自分のジャージ姿を鏡で見る新垣先生。


「それ、欲しいな。」


また困らせることを言ってしまう私。


「沢渡には、でかすぎるからあげません!」


新垣先生は、ジャージの上を脱いで綺麗にそのジャージを鞄に入れた。



きっと、


大事なんだ。