屋上まで届く新垣先生の声… 気付くのが遅かった。 私は、大事なものを守りたくて 嘘をついた。 その嘘が どれほど、相手を傷つけるか、考えていなかった。 自分が一番な人間だから。 相手の気持ちを考えることができなかった。 ずるいよ… 私は、泣いても泣いても もう新羅に許してはもらえない。 いくら、ごめんと言っても その言葉は嘘にしか聞こえない。 空を見上げると、涙が体の中に逆流してくるような感じで、とても気持ちが悪かった。 でも、それが私の罪。 空を見上げたまま、涙の味を噛み締めた。