「ひっ、久しぶりっ。どうしたの?部活は!?」 いつも部活の心配をしてくれる麻帆。そんなに部活部活言わなくてもいいだろ? 「部活はさっき終わったんだ!それで麻帆にビッグニュースがあんだよ」 「え?なになにっ!」 電話口でも伝わる麻帆の呼吸。 「あのな、俺、明後日そっちに帰ることになった」 俺の予想は、麻帆が『えーっ、本当にっ!?』って大きな声で驚くと思ってた。 だけど…… 「え……あ、荒ちゃん……明後日帰ってくるの?」 麻帆からの返事は、期待とは全く逆の言葉だった。