「こんなに可愛い後輩に囲まれて、幸せだな……っ」 キャプテンの言葉に、部員全員がキャプテンに飛びついた。 みんな頭をぐりぐりしたり、汗を気にせずに抱き合ったりした。 そして見物人役をしていた俺と永松も、いつの間にか巻き込まれ、他の野球部1年も仲間入りした。 先輩達の手は温かかった。 大きな大きな手で頭をくしゃっとされた時は、本当に嬉しかった。 俺はこの夏を忘れない。 この汗も、この涙も、 この仲間達の燃えていた姿を。 一生……忘れるもんか。 忘れるわけにはいかないんだ。