土偶伝説

「誰だ? そんな子いないだろ。お前大丈夫か?」


 どういうわけか、土偶は存在していないことになっていたのだった。



 退院してから、俺はすぐに幼稚園、小学校の卒業アルバムを開いてみたけれど、土偶は何処にも写ってない。他のクラスの友達に訊いても、誰一人として土偶を知っている者はいなかった。

 じゃあ、俺の記憶にある土偶は一体……。
 頭の中に浮かんだ土偶の顔は、薄気味悪い笑みを浮かべていた。