「……オイ」
「え?」
「お前、顔が酷いぞ」
「えっ!?」
慌ててナツミは、カバンから手鏡を取り出し、自分の顔を確認した。
「あっ!!」
「んな事やってたら、化粧が全部取れちまうだろ?」
「あ……。あああっ!!」
「バカなのか? お前は」
「んあ~っ! もぉ~っ!! 折角1時間も掛けたのにぃぃぃぃ~!!」
そう言うとナツミは、慌ててイスから立ち上がり、ダッシュで化粧室へと急行した。
「バカ、バカ、あたしのバカぁぁぁぁ~!!」
「………」
何度も繰り返し発せられるナツミの「バカ」のセリフは、この位置からでもハッキリと聞こえた。
つーか、店中のヤツらが全員見てるぞ、お前の事を。


