BBBBBBBBBBBBB……



ズボンのポケットに入れてある、携帯のバイブが鳴った。

着信は……。営業先の部長からだ。




「ハイ! 石上です!!」



オレはすぐ、自分を営業モードに切り替えた。あーあ。ヤダヤダ。休み時間に仕事の話をしなきゃイカンとは。




「ハイ! 企画書は間違いなく週明けに……。ハイ! ハイ!! 承知しております!!」




年寄りは、若いヤツが信用出来ないのか、ちょくちょくこう言う確認電話をよこしてくる。面倒くさいったらありゃしない。




「ハイ! ではその様に……。ハイ! 失礼します!!」



P……




オレは手短に会話を切り上げようと、最後は早口で電話を切った。