オレの破裂と15分前




観覧車のドアが開き、ナツミは扉の前に立った。



「あたしからぁ……。ヒック、降りるねぇ……」



そう言うとナツミは、かけ足で観覧車を降りた。



オレはやはり、声が出なかった。



「んっ……!!」



ナツミは動きが止まり、ブルブルと身体を小刻みに震わせた。


ギューッと、自分のスカートを必死に握りしめている。


「………んあっ!!」



そう言うとナツミは、信じられないスピードで闇の中へ消えて行った。



「………」




オレは……。





「お客さん? お客さん?」


「ハッ!?」


「もう終わりですよ。降りてください」




ボーッとしている所を係員に注意され、慌てて観覧車を降りる。




「クソッ!!」




眩しく(まぶしく)光るイルミネーションの中に、ナツミの姿はどこにも無かった。



♪~



園内のスピーカーからは、とても陽気な音楽が流れている。


そこには、指輪を片手に呆然と立ちつくす、間抜けなピエロしかいなかった。