「あるよ……」 ナツミは、うつむきながら答えた。 「この間、ハワイで挙式したいって話をしたよね?」 「ああ。聞いた」 「何となく、前に想像した事があるの。澄み切った青空に、オーシャンブルーの海があって。そこにあたしと、パパと、ママがいて……」 オレはナツミを見つめながら、話を真剣に聞いた。 「隣には……」 「………」 「何かそんな事を、ちょっとだけ考えた事はあるよ」 「そうか」 オレは、ホッと一息をついた。この雰囲気なら、もう言ってもいいだろう。 オレは、指輪の箱に手をかけた。