「えーと……」
「ハイぃ?」
デブ店員は、気味の悪い営業スマイルをこちらに向けてきた。
「多分、格好つけたデザインよりも……」
頭の中で、必死にアイツの趣味傾向を思い出す。
「可愛い感じの方が喜ぶな。アイツは」
「はぁはぁ、なる程~」
「だからそんな感じで、適当に用意して」
「はい、かしこまりましたぁ」
ふぅ、これでOKか。
「では、指輪のサイズはいかが致しましょうかぁ?」
「あ……」
「お相手の方の、指輪のサイズは何号でしょうかぁ?」
いかん、すっかり忘れていた。
「ご存じないですかぁ?」
「……」
マズい。
今アイツに連絡して確認を取ったら、何の意味もない。


