ウィーン オレは、近所にある宝石店へと足を踏み入れた。 「いらっしゃいませぇ~」 ドラム缶みたいな、デブ男の店員がオレに深々と頭を下げた。 店の中は埃(ほこり)一つも無い様な、煌びやかな光に包まれている。 どうもこう言う所は、落ち着かない。明らかに場違いだ。