オレの破裂と15分前




「先輩、それ……」



オレは、話の矛先(ほこさき)を変えようと、手にしていた台本を指さした。




「ああ、これ。今やってるドラマの台本」


「へーっ。先輩、プロになったんですか」


「ふふん。まぁね」


「凄いなぁ。いや、羨ましいなぁ」



話を余計な方向に振られない様に、オレは必死に取り繕った。



「ま、開始10分で死ぬ役だけどね」


「え……」



オレは少し、言葉に詰まってしまった。



「アンタ今、死体の役をバカにしたでしょ?」


「べ、別にバカにはしてない……」


「結構大変なんだかね、生きたまま死ぬのって! 呼吸は出来ないし、まばたきもNGなんだから!!」


「は、はぁ……」


「今度のヤツなんか、水中で全裸よ、全裸!!」


「あ、あの、先輩……」


「その後のヤツなんて……」



ピタッ



身振り手振りをつけて、必死に力説をしていた森本先輩の動きが、急に止まった。



「ふふん……」


「な、何ですか?」



そしてニマーッとした笑みを浮かべて、オレの事を見てきた。