恭平さんはすべて知っていた。 真里さんと私の母の関係も。 私の両親のことも。 国枝杏奈と私のやりとりも。 私が真里さんのところにいるのは予想外だったらしいけど。 今回のことも、真里さんにあらかじめ連絡を取って実行したんだとか…。 「なんか、吹っ切れたみたいだな」 そう恭平さんに言われ、私は笑顔で答えた。 「ひとりじゃない、ってわかったんだ」 .