―――それから、私はひたすら厨房で食器を洗っていた。 もともと居酒屋でアルバイトをしていたので、こういう仕事が苦にならない。 私は、無心で皿を洗っていた。 旅館のみなさんは優しくて、真里さんを中心によく私にかまってくれた。 身体を動かしている間は、いろいろ考えなくて済む。 恭平さんのことも忘れられる。 それでも、夢を見る。 思い出してしまい、目覚めて泣く。 夢の中では、二人は結ばれていた。 ……想いは日増しに強くなる。 .