「ほっとけない…」 そう呟くと、私を解放し私の目線にあわせるように屈んだ。 「明日、迎えに行くから。一晩ゆっくりしろ」 それだけ告げ、私の頭を撫でる。 そしてゆっくりと、名残惜しそうに去っていった。 ―――私の耳元で聞こえたアイツの鼓動が邪魔をして、感情を押さえきれなくなりそうだった。 .