「が、頑張ってねって…」
「そりゃあそうでしょ。巧の両親はどっちも働いてるし、きっと家の中には巧一人だろうし〜」
「美羽ちゃんと、二人っきりなんだよ?」と耳で囁いて、ミサキさんは手を振りながら遠ざかっていった。
あ、どうしよう…思考回路が止まっちゃった。
「〜〜〜〜〜っ!!」
顔が熱すぎて、今にも倒れそうな勢いである。
ミ、ミサキさんのバカー!!
「うう…で、でも…ここまで来たんだもん。お見舞ぐらいは…」
そうブツブツ言いながら、私はインターホンをグッと押した。
“ピンポーン”と、家の中に響いていく。
『はい、どちら様ですか?』
「あ、あの…橘美羽です!!」



