「指輪って…え?」
「……ああもう!!」
片桐くんは何か吹っ切れたように、自分のブレザーのポケットの中から小さな箱を出した。
「どんなのが良いか分からなかったから、ミサキに聞いてたんだよ。それで、ミサキと一緒に行って選んでもらって…」
「指輪って…あ、誕生日プレゼント!!」
「さけてたのは、橘に知られたくなかったから…」
「意外とウブなのね、巧ちゃ〜ん」
「ミサキは黙ってろよ。そして橘を離せ」
「はいはい。仕方ないなあ」
ミサキさんは私の体をパッと離し、トンッと背中を押して片桐くんの目の前に立たせてくれた。



