「―――つっ…」
「橘…?」
だから、片桐くんとは会いたくなかったんだ。
見たら泣いちゃうから、私だけを見てってワガママを言っちゃうから…
「わた…し…っ」
私は両肩に置いてある片桐くんの手をバッと振り払い、背を向けて走り出した。
もう…ダメだよぉ…
「ふぇ…う…きゃ!?」
涙で視界がおぼつかなかったからか、前に人がいることが分からなかった。
なのでそのままドンッ!!と、思い切りぶつかってしまった。
「わ、わわ…ゴメンなさ…っ」
「あら、あなたはこの前巧と一緒にいた…」
「ふぇ…?」
な、ななななな何であの女の人がこんな所に―――!!



