振り返りもせず、片桐くんは片手をヒョイと上げて帰って行こうとする。 「ま、待ってよ片桐くん!!置いてかないでえっ!!」 「だからついて来るな!そして引っ付くな!!」 私は帰ろうとする片桐くんの腕をつかみ、必死に帰さないようにする。 だって今話さないと、明日の放課後まで片桐くん話してくんないんだもんっ!! 「じ、じゃあせめて一緒に帰ろ?ね??」 「何で俺が橘と一緒に帰らなきゃなんないんだよ。無理だから」