引っ張っていたホッペを離して、片桐くんはそう言いながら席に戻っていく。
片桐くん……
「うん!私が笑ってなきゃダメだよね!!片桐くんのお嫁さんになるためにもっ!!」
「俺、やっぱり帰るわ」
「待って待って待って!!本当に冗談。本当に本当だからっ!!」
「………ふっ」
「え?」
いきなり、片桐くんの肩が小刻みに揺れ出した。
あれ?片桐くん…笑ってる??
「あの、片桐くん?」
「やっぱり、橘はいつも通りがいいよ。俺は、そっちの橘の方が―――」
「………」
「………」
「………片桐くん?」
いきなり笑い出したと思ったら、今度はピタリと停止してしまった。



