昔の私を思い出す。

私も必死に、片桐くんの情報を集めたりしたよなあ…


「あの、僕と付き合ってくれませんか!?」

「え―――…」


初めて言われた言葉に、心臓がドキリと跳ねる。

男の子の目からして、本気なのだろう…。


「僕は高遠と言います」

「タカ…トウ?」

「お返事は今すぐとは言いません。では」


その、高遠くんはそう言ってペコリと頭を下げて、走ってどこかへ行ってしまった。


「…告白、されちゃった」

「ミサキ、みーちゃった」


うふふ〜と悪魔の笑い声が聞こえてきて、ビクリと肩が震える。


「ミ、ミサキさん…」

「やっぱりモテるのねー美羽ちゃん。ま、可愛いから仕方ないけどー」