「―――よし、橘はここで待ってろ」 「………ふぇ?」 片桐くんはそう言って、私をデパートの端にあるベンチに座らせた。 え?待ってろって… 「俺一人でパッパとすませてくるから。じゃっ」 そう言って、軽く右手を挙げて遠ざかる片桐くん。 「ええ!?ちょ、ま…片桐くん!!私も行く!!!」 だが私がそう言って立ち上がった時には、もう片桐くんの姿は消えていた。 今日は土曜日だ。 人が多いのは当然、このまま一人でウロチョロしたら絶対に迷子になるに違いない。 「……でも、寂しいよお…」