片桐くんはまだ、頬や唇を私の手のひらに擦り付けている。 「や、やだ…よぉ…っ」 「嫌……か?」 「嫌じゃ…ない、けど…は、恥ずかしい…よぉ…」 私は顔を真っ赤にしながら、涙目で必死に言葉を絞り出す。 そして片桐くんはそんな私の顔を見つめ、スッと私の手を放してくれた。 「……あ、えと…っ」 「………橘」 「は、はいい!?」 片桐くんにまた名前を呼ばれ、ビクリと肩を震わせてしまう。