14怪談

おそらく、爆音に驚いたアパートの住人たちが扉を開けたのだろう。









「なんだなんだ。何の音だ」




「おいおいあれを見てみろ。山崎さん家が燃えてるぞ」






「こりゃ大変だ。早く助けにいかないと」









アパートの住人たちは一目散に階段を駆け下りていった。







どうやら僕らがいるこの3階にはあがれないようだ。





僕もこの場から離れようと階段をおりようと体の向きを変えた。





後ろから肩をつかまれた。





「あハハハ。行かせるわけないでしょ。成田公平くん成田公平くん」