14怪談

コーヒーを飲み干し、喫茶店をでて、霊能力者に別れを告げた。


霊能力者は最後にこんなことを聞いてきた。



「成田さんは直子さん以外の幽霊に会ったことはありますか?」

「いえ、無いと思います」


「幽霊は程度はちがえど、みんな直子さんのように傷だらけなんです。
でもあの傷ってね、実は消せるんですよ。いとも簡単にね。でも大半の幽霊は消そうとしない。
なぜだか分かりますか?」


「・・・何となくですが分かる気がします。多分知って欲しいからだと思います」


自分が死んだ時、どれだけつらく、痛かったか。

どれだけ無念だったか。

誰かに知って欲しい。

聞いてほしい。


だから彼らは傷で語る。