14怪談

「13段!!」



僕がそう叫び、13階段目をのぼると、あれだけ真っ赤だった景色はいつもの暗闇に戻り、照明は何事もなかったかのように光り輝いた。





横には廊下が伸びており、三つ四つ、ドアがあるのが見えた。



何だ、こんなもんか。



思いのほかつまらない結末に肩を落としながら、僕は踵を返した。



すると僕がのぼってきた階段が、下りではなく、またのぼり階段になっていた。




ちなみにこのアパートは2階建ての木造建築である。




3階に通じる階段に僕は足を掛けた。