14怪談

「窓はあっちか」





相変わらず視界は不良。


だが煙の流れから、窓の所在を逆算することが出来た。




頭の中で、3・・2・・1・・とカウントダウンを唱える。



「ゼロ!」




弾みをつけて立ち上がり、僕は窓の方へ一気に駆けた。




ほとばしる熱気と、大量の煙によって、ぐったり元気のない赤ん坊を両手と体で、抱き抱えるように覆い、窓へ窓へと突っ走る。



頭上からバリバリと天井が剥がれ、駆ける僕の後頭部をかすめる。





「うおおぉぉぉ!!!」



無意識に僕は叫んだ。



恐怖を掻き消すほどの咆哮だった。