14怪談

頭に血がのぼった僕は後ろを振り返り、彼女の頬に思いっきり平手打ちを見舞った。





バチンッ!っと鈍い破裂音がした。






彼女の目は片目はつぶれ、もう片方には黒目が無いため、表情は読み取りづらいが驚いているようだった。






が、僕は彼女に怒りながら叫んだ。






「何言ってんだ!!!! 火事が起きてるんだぞ!!!!! 逃げられず取り残された人がいるかもしれない。助けに行くのが僕の役目だ!!!!!」





普段消防士として働く僕の血が騒いだ。




「いやだいやだ。行かせない生かせない。なりたこうへいくんナリたこうへいくん」




彼女は僕の両腕をものすごい力でつかみ、離そうとしない。





しかし普段体を鍛えに鍛えている僕は、彼女の腕をいとも簡単に振り払うことが出来た。







僕は彼女に言った。