一人の妖精は
見つけた

怪しく光る
透明な石のような種を

一人の妖精は
見つけた

光り輝く
透明な石のような種を

どちらの種が
伝説の種なのかは

花だけが
知っている

今、花はない

あるのは
昼と夜の違いのわかる
空だけ


黒い太陽が出ている時は
その周りが
リング状になる


月が出ている時は
細い三日月線が
見えるだけ

妖精たちは
考えた

輝く透明色の種を
東の地へ

怪しく光る透明色の種を
西の地へ

それぞれを
大切に見守る事に
決めた。