「やだ。」 『……!?』 アイツが口を開いた瞬間、グイッと体を引っ張られた。 あたしは口を魚みたいにパクパク。 だって…、見なくてもわかるもん!! 絶対あたしとアイツの顔、近い!! アイツの息が耳にかかっちゃうぐらいの… かなりの至近距離。 『…やめてよ!!』 しどろもどろに言葉を返す。 本当、無理だから。 先輩が近くにいるのにー。 「なんで??」 アイツがあたしにしか聞こえないぐらいの声で呟く。