『…何??』



あたしを止めたのは、アイツ。



あたしがあからさまに顔をしかめると、アイツはハッと我に返ったような表情をした。




「…なんでもねぇ。」

『ふーん。』



なんだそれ。


あたしは特に気にとめることなく、先輩の方に向き直ると、喫茶店に入った。






だから、気づかなかったんだ。



アイツが悲しそうな顔をしてたことに。