「怪我はありませんか??」 あたしは思いっきり差し出された手を振り払った。 別に手を貸してもらわなくったって、立ち上がれるし。 アイツの猫かぶりは、本性を知ってるあたしから見れば、寒気がする。 『別に、大丈夫だから。』 「それはよかったです。」 アイツを避けるように、あたしは慌てて立ち上がる。 アイツとなんか、話したくない。 グィっ 早くこの場を去ろうとした時、突然、アイツに腕を引っ張られた。