…っ。 思わず、呼吸が止まる。 窓から見える景色は、あたしにとって鼻血もの。 直也先輩が、サッカーをしていた。 その瞬間、周りにあるものが全てシャットアウトされて、 あたしの目には直也先輩だけが映る。 汗を流しながらボールを追いかける姿、 息切れして苦しそうな顔、 その合間に見せる爽やかな笑顔。 全てが釘付けになる。 周りの女の子も、声にならない歓声をあげていた。