しばらく、2人でじっと花火を見ていた。 『ねぇ、陵。』 「ん??」 『あたし昔、陵のこと本当にだいっきらいだった。』 登下校とか一緒にするのも嫌だったし。 かすれる程度に触れるのでさえ、嫌気がさしていた気がする。 …今思えば、最低だけど。 「…ふーん」 『正直、地球がひっくり返っても、陵のことを好きにならないと思ってた。』 あの頃の自分を思い出すと、ちょっとほろ苦い。 今じゃ、こんなに好きになってるのに… よくそんな大口を叩けたものだ。