「でも…。」 『いいの。』 今は大勢よりも、 2人きりになりたいから。 最初は納得いかないアイツだったが、あたしの必死さを受け取ったのか、静かに頷いた。 「…お前ら、散れ。」 「……。」 「目障りなんだよ」 さすがの春ちゃんも、アイツの言うことなら聞くらしい。 春ちゃんの集団はおずおずと帰っていった。 「ったく…。」 アイツがあたしの前に、静かにかがみこむ。