バッコーン 鈍い音が響き渡った。 頬が、ヒリヒリする。 特に何も感じなかったけど、 1つだけ思ったのは。 あぁ、あたし殴られたんだな、 ただそれだけ。 「舞っ!!!!」 後ろから声が降り注いだ。 その声に、あたしは振り向くことはない。 だって振り向かなくたってわかるもん。 16年聞き続けた、アイツの声。 大好きな。 アイツの声。