『はぁ。』 あたしは静かにため息を吐いた。 「どうしたの??」 目の前にいる沙希が、あたしを心配そうに覗きこむ。 あっ、沙希って言うのは、あたしの唯一の信頼できる友達。 軽くウェーブがかかった髪と、くるんとした目が特徴的な、女の子らしい子。 いつも、あたしが元気がない時に心配してくれるんだ。 『大丈夫。』 あたしはヘラッと笑顔を見せる。 できるだけ、沙希の協力はなしで、自分で解決したいんだ。