まさか、先輩からあんな言葉が聞けるとは思わなかった。



…やっぱり、先輩はイイ人。


あたしの憧れの人。



『ふあー。』


大きく欠伸を吐いた。



先輩、傷つけてごめんなさい。


でも、先輩に一瞬でも恋していた。


それは偽りのない事実です。




――また、いつか、


先輩と笑い合えたらいいな。



先輩が一口も飲まなかったコーヒーを口づけながら、



『…にがっ』



あたしは静かに思ったのだった。