「今日、舞ちゃんのおごりね。」 『え??』 「それで許してやるから。」 そう言って、先輩は椅子からバッグを持ち上げると、出口の方へと歩いていった。 先輩…。 先輩は最後まで優しすぎるよ。 たまには、怒鳴ったりしてもいいんだよ?? 「あー舞ちゃん!」 喫茶店の外へ出ようとした直前。 先輩が立ち止まった。 そして、こちらをクルリと振り返る。 「俺のこと、一瞬でも好きだった??」