「舞ちゃんは、やっぱり俺の好きな人だから。」 胸がぎゅっとした。 それは、 切ないような、 苦しいような、 暖かいような、 複雑な感情。 「あー俺、情けねっ。」 髪の毛をポリポリと掻く先輩。 その動作、昔すごく好きだった。 「俺、帰るわ。」 『え??』 「今、舞ちゃんといると、俺、どうにかなっちゃいそう。」 そう言って先輩は苦笑いする。 あたしもつられて微笑み返した。