「俺のことキライ??」 直也センパイが少し悲しそうな表情を作りながら、あたしに問いかける。 いいえっ。 滅相もないです!! むしろ大好きですからっ!! って言えたら、どんなに楽だろうか…。 『そんなんじゃないんです。』 今のあたしには、そんな風に言うだけで精一杯だった。 あーあ、こんな状況じゃなかったら、今頃センパイとなごやかに喋れたのにな。 そんで、センパイの素敵なお顔を眺めることができたのにっ。 すべてはアイツのせい。 キッと、あたしはアイツを睨んだ。