「俺も…舞のことが好きだ。」 周りから花火が上がる音が聞こえる。 でも、あたしの耳にはその音が入らなかった。 花火の音なんか聞いてる暇ない。 ――今は、アイツの言葉だけを聞いていたい。 「舞…。」 アイツが切なげにあたしの名前を呼ぶ。 それに応えるかのように、あたしはアイツの胸に埋めてた顔を上げた。 「好きだよ。」 『…あたしも。』 夏の花火はなんだか色っぽくて、不器用なあたしを素直にしてくれる。