「知ってるなら話が早いや。」 そう言って先輩がニコッと笑う。 あたしも同調するかのように静かに笑い返した。 「…俺たち、今日花火を見れば一生一緒でいられるんだよな。」 『…そうなりますね。』 なんとなく。 なんとなくだけど、微妙な返事を返した。 先輩の言葉を否定するわけにはいかないし、 だからと言って、満面の笑みで答えられるような気分じゃなかったから。