「周りを考えずに走るからこうなるんだよ。」 文句を言いながらも、アイツは顔をのぞいたりして心配してくれる。 最近、やっと気づいてきた。 最悪な行動の裏に隠れた、不器用な気遣い。 最低だけど最高な、アイツの優しさを。 …この時あたしは幸せだった。 アイツと話せた喜びで、胸が高鳴っていたんだ。 でも、そんな幸せも長くは続かない。 「陵くん…??」