『アイツのバカ!!!』


思いっきり叫んだ。


完全なる八つ当たり。



バッカみたい。


あたしばかりがアイツに振り回されて…。


こんなの…、


あたし、


アイツのことが好きみたいじゃん…。



『違うもん…。』


アイツなんかキライ。


アイツなんか、好きじゃないんだから。



もう少しで溢れだしそうな気持ちに、


もう一度固い鍵をかけて。



あたしは学校までの道のりを急いだのだった。