「陵くん、君がいたせいで舞ちゃんは襲われたんだよ。」 先輩の逸らせないような強い瞳。 アイツの苦さをかみ殺したような顔。 どうすればいいかわからず黙っていたあたし。 3人の気持ちがそれぞれ連鎖して、 辺りは静まり返った。 「わかりました。」 『え??』 力強い声を出したのはアイツ。 間抜けな声を出したのはあたし。 嫌な、予感がした。 続きの言葉なんか聞きたくなかった。 聞いたら、全てが終わってしまうような感じがした。