あたしは思わず目を見開いた。 あたしの目の前にいたのは、 頬を赤くした、 直也先輩の姿…。 「…ちっ。」 バツが悪くなった先輩は舌打ちだけを残し、慌てて去っていった。 同時にあたしは先輩に駆け寄る。 『大丈夫ですか!?』 「…平気だよ。」 先輩は無理したように、ニコッと笑う。 …嘘だ。 平気なはずがない。 頬を手形がつくぐらい真っ赤にさせて…。 絶対痛いもん…。