『いったーい。』 「ばーか。」 そうやってアイツはバカにしたように笑う。 いや、バカにしてるようにじゃない。 バカにしてるんだ!! ていうか、もうちょっと早く言ってよ!! 「電柱にあたるとか、プププ…。」 まだ笑ってるし!! 最悪!! 『あたし、もう帰るっ。』 「おぉ、勝手に帰れば…ぷぷ。」 いい加減にしてよ!! 怒りで震える手を握りしめながら、玄関のとってに手をかけた。 ――その時だった。